おもしろかった論文を紹介するスレッド

economy/0807 / 54 レス / 2003/08/10〜2003/09/16

1 :梅雨空の名無しさん:2003/08/10(Sun) 17:15
理論経済学(マクロ、ミクロ経済学:応用も含む)に関する面白い論文をお互い紹介し合いませんか?よろしくお願いします!!
2 :梅雨空の名無しさん:2003/08/10(Sun) 18:36
余計かもしれんけど、まず自分から努力して紹介しないと、誰も協力はしてくれないのでは?
3 :梅雨空の名無しさん:2003/08/10(Sun) 21:54
>>02激しく同意
4 :梅雨空の名無しさん:2003/08/13(Wed) 07:23
同じ趣旨のスレッド、前にあったよ。あさってみ。
5 :梅雨空の名無しさん:2003/08/13(Wed) 11:42
結局>>1は立て逃げかな?
もう少し自分の立てたスレッドには責任持とうよ。
6 :残暑名無しさん:2003/08/27(Wed) 11:27
結局何も紹介してないんじゃん。
無責任だなぁ。
7 :残暑名無しさん:2003/08/30(Sat) 06:49
誰も積極的貢献はしないんだな、といってみるテスト。
8 :1じゃないけど:2003/08/30(Sat) 12:22
>>05>>06
僕は立てたスレッドに責任など持った事は一度もない!!
大体責任を持つって何に対して責任を持つんだ?
ほっといたからって、誰に迷惑がかかるわけじゃなし。
こんなもんに責任を感じる必要など微塵もなし。馬鹿じゃなかろうか。
立て逃げ、結構な事じゃないか。1よ戻ってくるな。
9 :残暑名無しさん:2003/08/30(Sat) 13:47
>>8
ここは無責任なスレッドが2chに比べて少ないことを一つの理由として良質な議論が
活発になされてきたのだよ。

要するにこういったスレばかり立てること自体ここの環境悪化であって、一つ一つがこの板のレベルの
低下にわずながらも着実に貢献してることになるんだよ。迷惑はかかっている。
10 :Ian→Jim→Kevin:2003/08/31(Sun) 00:24
Clarendon Lectures - Evil is the Root of All Money (with John Moore)
まず、この論文を読んでください。
11 :Ian→Jim→Kevin→Ian:2003/08/31(Sun) 00:27
Clarendon Lectures - Liquidity, Business Cycles and Monetary Policy (with John Moore)
次に、この論文を読んでください。
12 :残暑名無しさん:2003/08/31(Sun) 14:05
>>10-11いままで何度も取り上げられている論文を今さら紹介されてもねぇと多くの人が思うのでは?
13 :残暑名無しさん:2003/09/01(Mon) 11:02
つーか維持する気がないならスレッド立てんな。資源の無駄だから
14 :Ian→Jim→Kevin→Ian:2003/09/03(Wed) 00:09
Inside Money and Liquidity (with John Moore)
さらに、この論文も読んでください。この論文と10、11の論文から明らかなように、RBCモデルは貨幣がなぜ流通するのかを説明できません。
15 :MM:2003/09/03(Wed) 20:41
>>14 別にRBCで貨幣入れたモデルが妙な動きをするという話は
すでに10年以上前に既出なんだが……でも清滝さんが好きなわけね 笑い
16 :MM:2003/09/03(Wed) 20:48
あ、ちょっとまちがえた。なぜ貨幣が流通するという論点ね。これは清滝さんが間違えてる。
だって貨幣のマッチングなんか嘘ぱちだからね。歴史的に支持されない。つまり事実ではない
というわけ。
17 :MM:2003/09/03(Wed) 20:52
どう考えても貨幣国定説だろ。爆笑い
18 :Ian→Jim→Kevin→Ian:2003/09/03(Wed) 23:48
Evil is the Root of All Money (with John Moore)
Liquidity, Business Cycles and Monetary Policy (with John Moore)
Inside Money and Liquidity (with John Moore)

 MMさん、>>16の発言ですが、まず、上の3つの論文をしっかりと読んでください。
全く読んでいないことがすぐに分かります。上の論文は貨幣のマッチングモデルでは全くありません。イントロの所でランダムマッチングモデルにも少しだけ触れていますが、メインは全く違います。ランダムマッチングモデルを使って分析しない理由も書いてあります。
 上の論文は、貨幣がなぜ流通するのか、流動性プレミアムがなぜ付くのか、に理論的基礎を与えた上で、金融政策の効果を厳密に分析した論文です。金融政策に関心がある方には、これまでで最も重要な論文だと私は思いますので、是非読まれることをおすすめします。

そもそも読まないと健康に良くないと思います。
19 :MM:2003/09/03(Wed) 23:58
え! >>18の最初の論文はまさにランダムマッチングモデルの話じゃなかったっけ?!
20 :MM:2003/09/04(Thu) 00:05
あ、ランダムじゃなくてマッチングモデルね。欲望の偶然の一致の話。ジェボンズの
三角形じゃないの?
21 :MM:2003/09/04(Thu) 00:14
>>18さんへ。いま半分まで再読したけどこれってやはりマッチングモデルなんだけど?
しかも非常に古典的なジェボンズだったかヴィクセルだったかの(うう、忘れた)三角形
話の現代版なんだよな。違ってたら教えてよ。 そんで三角形話なら歴史的にはそんなことは
ない、という意見に変更はなし
22 :残暑名無しさん:2003/09/04(Thu) 00:31
MMさんへ
MMさんは三角形のマッチングモデルをされていたようですね。誤解していました。三角形の話ですが、標準的な教科書に書いてある三角形の話とは少しだけ違うと思います。金融を分析しているので異時点間の話が中心だと思います。貨幣がなぜ流通するのか、流動性プレミアムがなぜ付くのか、を分析したEvil is the Root of All Money (with John Moore)が大変面白いと思います。読んで貨幣が流通する理由がわかったとき、大変感動しました。日々我々が漠然と思っていることを厳密にモデルで描写していると思います。
23 :MM:2003/09/04(Thu) 00:42
>>22 確かに教科書的な三角形の話とは違うんだろうけど、ただいま慌てて書棚をさぐって
ヴィクセルをみたけど、彼も異時点間の分析で考えてるみたいよ(三角形のエピソード自体もも異時点の取引の例あり)。ヴィクセルは三角形=貨幣の出現の話を解くには「人間経済における時間的要素ー換言すると資本および利子の理論ーともきわめて密接に関連している」と書いているね。ただ流動性プレミアムの祖形が考慮されているかはちょっとみないとわからないね

清滝さんの貨幣発生モデルについては確かHowittが批判論文を書いているのでそれも
参考にするといいかもしれないね。
24 :MM:2003/09/04(Thu) 00:44
ついでに古老は語るなんだけど貨幣の発生はやはり貨幣国定説で。三番目の主体が政府ということではだめなのかな?
25 :残暑名無しさん:2003/09/05(Fri) 06:42
Howittの批判論文ってのは、これ↓ですか?
Peter Howitt, Beyond Search: Fiat Money in Organized Exchange
http://econ.pstc.brown.edu/faculty/howitt/working/wp.html

MMさん、貨幣国定説支持の詳細きぼんぬ。
26 :残暑名無しさん:2003/09/07(Sun) 11:47
不勉強なのですが、貨幣国定説って、日本でも有効なのでせうか?>MM先生
27 :残暑名無しさん:2003/09/08(Mon) 07:58
age
28 :MM:2003/09/09(Tue) 05:15
>>26 日本でも貨幣の発生は国家の祭祓と密接に関連していたのでそういえる
でしょう。

ちょっと最近、クナップの貨幣国定説についての研究書がでると極東書店のパンフレットで
みた気がするんだけど、そのパンフ行方不明なんで知りたいなあ。ここで聞いてもわからないよね、あまりにオタクな話題で
藁い
29 :MM:2003/09/09(Tue) 05:51
僕も全世界の貨幣発生史は当然知らないけど 笑い でもよく思うことはサーチ理論でも
なんでもいいんだけど、いったい理論化する対象としてどんな定型化された事実が
こういった貨幣発生理論では選ばれているんだろうか? どうもただの知的遊戯にしかすぎ
ないように感じるんだが… その意味では栗本慎一郎はえらい? 爆笑い
30 :残暑名無しさん:2003/09/09(Tue) 11:42
>>28
クナップの研究書ですか。見た覚えないな。もしかして、ドイツ語の本とか言うことは
ないでしょうか。

クナップはともかく、PKの周辺だと、

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/booksea.cgi?ISBN=1843761564

こんな本も出ている。
31 :MM:2003/09/09(Tue) 12:38
>>30 あ、クナップではないんですね。ネルたちの本でしたか。情報ありがとうです。
PKだとちょっと読んでもわからないかもしれないなあ。
32 :残暑名無しさん:2003/09/09(Tue) 15:31
貨幣の流通の理論と発生の理論は分けて考えるべきでは? 18,22を見ていると
Kiyotaki & Moore は 流通&金融政策の理論に聞こえるのですが。読んでないのに、あてずっぽで申し訳ないんですが、貨幣の発生の理論というのは(シミュレーションを除いて)寡聞にしてあまり知りません。

あとこれは質問なんですが、貨幣国定説というのは正確には何を指すんでしょう。国が貨幣という概念を発見するとは考えにくく(若干偏見が入ってますが)、それは民間で流通する「貨幣」を前提とすることを必要とする気がします(でなくては一般人には理解できない!)。 本当に最初の原始的な貨幣(のようなもの)に関しては、貨幣国定説は適用しにくいような気がするのですが。
33 :残暑名無しさん:2003/09/09(Tue) 16:08
ヒックスも民間の(特に商人間で)成立している慣行や貨幣を
政府が認めざるを得なくなって、形の上で政府による承認・国定をしたと
書いてあったような。
34 :残暑名無しさん:2003/09/09(Tue) 16:18
以下は岩井『貨幣論』101ページからの引用

アリストテレス以降、貨幣の起源を交換過程の外部のノモスにもとめるこの貨幣法制説は、
時代によってそのノモスのあり場所にかんする修正をうけながらも、
ほぼそのままのかたちで今日までうけつがれてきた。
(中略)・・・十七世紀以降、価値法則の科学としての経済学の「発展」と反比例して
貨幣法制説は少数派の地位におとしめられるようになったが、
(中略)・・・多くのばあい社会契約説とむすびついたかたちで細々とその系譜を
ひきつがれてきた。しかし、二十世紀にはいってからは、大量の不換紙幣の流通という
事態を目の前にして貨幣法制説は息をふきかえし、一九〇五年に出版されたクナップの
『貨幣国定学説』という書物の冒頭におかれた「貨幣とは法律の創造物である」という
有名な宣言によって、それはもっとも純粋な定式化をあたえられることになった。
今日では、貨幣法定説的な立場にたって書かれた貨幣論の概説書もすくなくない。
35 :残暑名無しさん:2003/09/10(Wed) 15:44
レスどうもサンクス >>33、34
ただ、もちろん『貨幣論』は読んでますので、コンセプトとしては『貨幣国定説』は分かります。質問が少し曖昧だったので申し訳ないのですが、知りたいのはむしろそれが指す具体的なイメージです。

たとえば、純粋な理論的イメージとしては、どっかの殿様が 「今日から、この紙切れを「お金」とする。「お金」というのは、ものと取り替えることが保障されておるのじゃ」といって、みんながそれをいきなり分かって信じるということでいいわけですが、それはまあないだろうと思うわけです。

(1)まず政府が物資を集めるための紙切れの証文や手形のようなものを発行する、(2)次に、何かの弾みでそれが第三者間で流通するようになる、といったものが『貨幣国定説のイメージかなというのが僕の推測です。

これは、遠距離貿易で使われていた貿易商人の手形が貨幣に変貌するといったどっかで聞いた歴史的事実の政府ヴァージョンといったとこです。ただこうなると、あまり、国定か、民間で発生したかという違いは余り本質的でないような気もします。

個人的には、貨幣は計画されたものというより、自然発生的なものと考えたいところですね。くなっぷを読まなきゃいけないのかな。そんな暇はないんだけど...
36 :残暑名無しさん:2003/09/12(Fri) 11:45
>>35
貨幣国定説と言うより、表券主義の方が言葉としてはよいと思うけれど、一つ重要な
のは、商品貨幣説とは対立するという点だと思う。商品貨幣説の場合は、物々交換
から、ある商品が貨幣へと進化すると言うことになるけれど、表券主義の場合は、貨
幣の商品性を否定して、国家なり、慣習なりの承認が必要だということがポイントであ
ろう。だから、貨幣国定説というと、必ず、国家が必要みたいな印象を与えるので、む
しろ、表券主義と言うべきだと思う。

35氏の例で挙がっているのは、政府の手形みたいな物が、貨幣として通用するよう
になるという例だけれども、税をそれで徴収すれば、貨幣として流通しやすくなると思
う。
ただ、貨幣が自然発生したという点を強調すると、どうも商品貨幣説とか、ハイエク、
オーストリアン的な自生的秩序論と区別付かなくなるのでは。
37 :残暑名無しさん:2003/09/12(Fri) 14:14
35です。なるほど、表券主義といわれたほうがピンときますね。大体僕も同じイメージをもっています。 ただそこで、個人的には商品貨幣説とそれほど本質的に対立するものとは感じられず、貨幣国定説vs商品貨幣説みたいな構図を与えられたときに、じゃあ具体的には貨幣国定説ってなんなの?と思ってしまったわけです。
38 :残暑名無しさん:2003/09/12(Fri) 15:26
その問いの仕方だと、逆に「じゃあ、商品貨幣って何なの」という問いにも
応える必要がでてくる。

人類学的起源をみてみると、贈与というものはなんらかの義務。このとき贈与でもちいられた
ものを便宜的にαとすると これはもちろん商品貨幣でもなんでもない。しかし流通し交換の
義務が生じている。この義務の由来はなんらかの権威。これを国というかどうかは問わない。

ここらへんまで含めないと上の対立図式はおえない
39 :残暑名無しさん:2003/09/13(Sat) 01:20
うーん、貨幣の説明としてはちょっと? 贈与では与えられた側が
義務を負うけど、与えた側の権利を代表する「もの」が存在しない
のが特徴なんじゃないんですか。それがあれば、それが自然に貨幣
に転化したというという説明もいいんですけど。これも一つの交換
システムですが、貨幣と比べると、ちょうど裏っ返したようなもん
です。マルクスの商品貨幣説は贈与の話とは直接関係してないです
よね。贈与の話を最初に貨幣発生につなげた人は誰ですか?

まあ、それが成り立つにせよ、僕の中ではそれは自然発生系の仮説
の一つですね。僕は貨幣国定説がそれと完全に違うイメージを持っ
ているのかと期待したのですが、僕の早とちりだったみたいですね。


ところで、贈与といえば、モースの「贈与論」を昔読んだことを
懐かしく思い出します。まだ読んだことのない人には、ぜひ一読
をお奨めします。翻訳は出てるのかな。今手元にないので、彼が
貨幣の話をしたかは確認できません。してるはずですけど。
40 :MM:2003/09/13(Sat) 08:53
>>39 なにを問題にしたいのか全然わからないのでレスをひかえていたけど、貨幣の定義が
ないままなにを書いても意味はない。

まずそもそも「貨幣」の起源としてどんな定型化された事実を問題にしているのだろうか?
自然発生した「貨幣」の事例は上をみたかぎりのっていない。

貨幣国定説のいう貨幣は国家ないしそれに相当するもの(面倒なので適当にかんがえてくれ)が
流動性を保証したものだ。南太平洋の貝殻とか商人の手形に遡る気はないので(それに定義からして関係ない)、アリストテレスや『史記』、『実利論』で言及されている貨幣とでも思ってくれ。
41 :残暑名無しさん:2003/09/13(Sat) 10:28
貨幣の起源っていうのは、もう純粋に歴史的な好奇心になっちゃうよね。
それがわかったからといって金融政策は変わらないだろうし。

それにしても論文が出てきませんね(僕は出しませんよ)
42 :残暑名無しさん:2003/09/13(Sat) 13:42
>>40 ごちゃごちゃしてるかもしれませんが、ただ単にシンプルな質問が
あるだけです。もう一度分かりやすく言い直すと、「『貨幣国定説』の具
体的なイメージ(インフォーマルな理論的展開)はどのようなものか」です。
もちろん大まかな定義がなくては『説』にはなりません。「定型化された
事実」や「事例」はあればそれに越したことはないですが、それは上の問題
への答えへの必要条件でも十分条件でもありません。

特に、それがどのように商品貨幣説(これは皆知っていると思いますが)と
対立しているかというところにかんしての整合的な説明を求めていたわけで
す。(それは実は関係ない、レベルが違う、という答えもありです。)
「貨幣国定説のいう貨幣は国家ないしそれに相当するもの(面倒なので適当
にかんがえてくれ)が流動性を保証したものだ。」だと、その対立がよ
く分かりません。(というかそのような貨幣が「国定」なのは当たり前に聞
こえます。)

商品貨幣説と対応する貨幣の起源の話である限り、これはもちろん「純粋に
歴史的な好奇心」の領域であり、金融政策にはおそらく関係しません。これ
は気軽に聞いているだけなので、答えるのが面倒なら無視して頂いて結構で
す。
43 :MM:2003/09/13(Sat) 18:35
>>42 貨幣が国定があたりまえならば僕からはなにもいうことはない。それもそもそも商品貨幣説と対立させるなんてことはしていないんだが。清滝恋しでサーチ理論を無邪気に貨幣の発生の理論と信じているものたちに少しばかり 笑い 警告したいだけだ。サーチ理論ではそれこそ上で誰かが書いていた商人の手形やら貝やらの貨幣モドキの発生を説明することができても
貨幣そのものの発生を説明できない。

Howittのサーチ理論的貨幣発生論の批判を読めばわかるが、彼は企業のネットワークがあってはじめて貨幣は発生すると考えている。僕も似ているが、貨幣は単独では発生せずに、国家(これはなんらかの権力や法制度でもいい)と市場(国家内部だけでなく、初期はむしろ国家間が重要だろう)を少なくとも前提にしていないといけないと思っている。アリストテレスは「ノミスマは自然ではなくノモスによって発生した」という認識と一致している。
44 :残暑名無しさん:2003/09/14(Sun) 09:39
>>43 レスどうもありがとうございます。確かにMMさんは商品貨幣説を持ち
出していません。これを僕が持ち出したのは、岩井克人が二つの説を貨幣
の起源についての対立する仮説として持ち出したことが念頭にあったからで
す。(で、しかもそれが完全に腑に落ちなかった)「貨幣」の定義によって
は、それらが対立しないという立場も分かります。(というかそのほうがす
っきりする)。ただ、それが巷で言われる『貨幣国定説』なのかは分かりま
せんが。

ちなみに、Kiyotaki-Wright(1989)をはじめとするサーチ理論が貨幣の起源を満足
のいく形で説明しないと言うことには諸手を挙げて賛成です。というか、あれ
は、前も言いましたが、発生の理論ではなく流通の理論です。この理論が貨幣
の発生を説明していないというのは、パレート優位なナッシュ均衡が選ばれる
ことは自明ではなく、それのための均衡選択の理論が必要であることとパラレ
ルです。

さて聞いてばっかりでも悪いので、ひとつ新しく学んだことを。

http://www.e.u-tokyo.ac.jp/cirje/research/dp/97/f37/contents.htm

で岩井の1997年の貨幣の起源に関する論文を見ることができます。最初の
数ページには特に目新しいこともないのですが、6、7ページで贈与に
貨幣の起源を求める人類学者の説について簡単に触れています。特に
footnote10がその理論の概要と関連文献を簡潔にまとめています。
やっぱりモースもこの話題には触れていたみたいで、まったく不明を
恥じています。どうもすんません >>38
45 :招き猫:2003/09/14(Sun) 21:10
せんせー、先輩諸子、一つ疑問が。
江戸時代の「米」と「幕府が発行した小判」及び「藩札」についてはどのように考えたら良い
んでしょうね。
46 :すりらんか:2003/09/15(Mon) 13:07
>>45
その話については,『大君の通貨』や上杉鷹山の話が面白いです.江戸時代の半ば
以降では日本は事実上の管理通貨制度に移行したわけですが,武士の給料は米ペッ
グ制になっている.さらには2朱銀以前だと金使い圏と銀使い圏にわかれていたた
め,米・金・銀の,もっと性格には金銀間為替レートと一般物価水準・米間の相対
価格調整が貨幣政策の目標になる.これは相当複雑にすぎる政策目標ではないでし
ょうか.また藩札については,商品移送が規制されている固定相場制のケースです
からこれもちょっと面白い練習問題かもしれない.
47 :MM:2003/09/15(Mon) 15:12
でも清滝モデルでも貨幣流通と発生をなんでわけるのかよくわからないけど?
ナッシュ均衡として、貨幣あるやつと物々交換とあとなんかの均衡があって、
この均衡選択の問題でたとえば信頼とかがキーになって貨幣均衡が選択されるとしたら
これは貨幣の発生ともいえるんじゃないのかな?

この均衡選択の中で貨幣均衡を決めるのは要するに信頼とかであるならば、別にそれは
政府のお墨付きといいかえてもいいな。何かモデルの外部で決めるものがないと貨幣の
流通=発生は決められない。で、貨幣国定説 笑い
48 :招き猫:2003/09/16(Tue) 01:07
>>46
すりたん、丁寧な解説ありがとさん。
>金銀間為替レートと一般物価水準・米間の相対価格調整が貨幣政策の目標になる.
米という商品貨幣、幕府による管理通貨、藩札という地域通貨の3つが併存していた
ということでいいですね?
> 相当複雑にすぎる政策目標ではないでしょうか.
通貨ちゅうのは外部ネットワーク性が高く、そのため力のある通貨に収斂されていくと思
われるのに、江戸期の260年もの間この複雑な仕組みが続いたのはどうしてなのかな?

いまちょっと時間がとれるようになったので、話題の「経済学者たちの闘い」や「奇妙な
経済学を語る人びと」とか、すりたんが紹介してくれた「平成大停滞と昭和恐慌~プラク
ティカル経済学入門」とかをこつこつ読んでいる。
どのの本も熱いね。筆致はたんたんとしているが、日本に対する思いは深い。まさしく現
代版「経済学者の闘い」だな。

個々の本の話は別の機会としたいが、実は「奇妙な経済学を語る人びと」の弟6章での地方
経済の話題が気にかかったんだ。というのも、原田泰氏は「地方交付税と補助金の削減が
必要でそれに応じた税源の移譲が在ればよい」と言い、「1990年から2000年まで、名目
GDPは1.15倍にしかなっていないのに地方交付税は1.49倍にものびている。(中略)
ナショナルミニマムを上回る行政サービスが必要であるならば、地方自らが課税してその
コストを負担すればよい」と、のべている。これがなんとなく納得がいかないんだよね。
49 :招き猫:2003/09/16(Tue) 01:08
中央政府は中央銀行を通じて紙幣発行益を受け取ることが出来るが、「藩札」が無くなった
現代は地方にその権限と利益がない。その視点がすっぽりと抜け落ちているように思うんだ。

デフレが進んで、国債発行額はますます増えている。苺では金額的に全く納得されてい
ないけれど、中央銀行による国債買い切りオペも行われているし、長期金利次第でその
金額も増えてくる可能性も大きい。これは現在の日本では中央政府にのみ与えられた
特権で、地方はそれを持ち得ない。つまり、デフレ下では地方政府が税源を求めて、そ
れを強化すると特定の地域の景況感が悪化することになる。

実際、ユーロをみても各国の景況は地域でバラバラだろ?
特にドイツ・フランスは苦しんでいるようだ。苺では評価の低い「地域通貨」だけど、かっての
マルク、江戸時代の「藩札」と同様の機能、つまり地方政府が納税を認めることで紙幣として
官製のお墨付きを与え、地方政府が発行益を受け取る仕組みが必要なんじゃないだろうか?
それがあって初めて、地方分権が完全に成立するんじゃないかなぁ。
しろうと考えに過ぎないんだけどね。ごめんよ。
50 :匿名希望:2003/09/16(Tue) 12:30
>>49

生産力のない田舎が通貨発行益なんか享受できるなら低開発国なんか存在しませんw
51 :残暑名無しさん:2003/09/16(Tue) 13:01
>>50
通貨発行益というより、独立した金融政策をもてないとつらいってことでしょう。
EUしかりアメリカの赤貧地域しかり。
52 :残暑名無しさん:2003/09/16(Tue) 14:49
>>47 ただの解釈の違いみたいですね。僕の立場は、複数均衡でどの均衡が
選ばれるかについては均衡選択の理論がある方が望ましいということです。
例えばナッシュ均衡なら、共有知識の仮定をゆるめるなり、進化ゲームを応用
したりするわけです。貨幣発生の理論は均衡選択の問題なので、同じことと
考えます。

ですからサーチ理論では、「貨幣」の発生はモデルの外部により決定されま
す。それはもちろん信頼あるいは信念の問題に帰着します。このレベルでは
「貨幣国定説」は有力な仮説です。ですが、それのみではありません。それ
らの対立仮説を検討するためには、(1)歴史的事実、あるいは(2)複数
の仮説を比較検討できるような貨幣発生のモデルの枠組み、などが必要だと
考えます。
53 :招き猫:2003/09/16(Tue) 17:49
>>50
>生産力のない田舎
日本の田舎はものすごい生産力あると思うけど。。。
でないとどうしてデフレになるの?都会こそ、消費力はあるが生産力を持っていない地域でしょ?

>>51
>通貨発行益というより、独立した金融政策をもてないとつらいってことでしょう。
そうそう。それと、この比較↓がおかしいんだよね。
>GDPは1.15倍にしかなっていないのに地方交付税は1.49倍にものびている。
地方交付税だけがのびているんじゃなくて、1990~2000年の間は政府財政支出も60兆円
から87兆円、1.45倍にのびてる。財政出動という比較で言えば、地方も中央も同じレベル。
それとも中央政府だけが財政出動できる権利を持てるのか?

もっと細かいことを言うと、中央政府が地方で行うPJや地方単独では賄えないひも付きの事業など
では、地元に落ちるのは総事業費の5~6割なんだよね。まずスーパー・ゼネコンが事業を請負。
その後、調査費・設計費なんかは東京の大学や研究所やコンサルがかすめちゃう。地元に回って
くるのは、孫請け以下で、結局現場のしんどい作業だけなんだ。予算は東京でかすめ取られて
カスカスになっちゃっているんだ。
54 :残暑名無しさん:2003/09/16(Tue) 19:09
ドーナツ食ってたら、1個150円のうち、50円は大前&アソシエイツの取り分で、
結局は大前さんを食わせていたという話もあるしな。