日本経済と労働市場のお話
economy/0452 / 21 レス / 2002/01/27〜2002/02/09
- 1 :すりらんか:2002/01/27(Sun) 15:13
- 別スレでも話題にしましたが,現在の景気の問題から構造改革云々まで
労働市場の話って結構重要だと思います.そこで,ちょっと日本経済に
関する数多いスレとは分けて,特に労働市場に関わる部分をピックアッ
プしませんか
・現在日本の労働市場は均衡しているか否か
・均衡していないならば,その理由は何か
・潜在的な生産能力向上のために望ましい調整はどの様なものか
など - 2 :エリッチ:2002/01/27(Sun) 20:28
- まだ読んでない(どころか手にも入れてない)ので何ともいえませんが、
今日の日経や朝日の読書欄に紹介されてた玄田先生の本ってどうですか?
紹介見たところでは、若年層の失業を(私としては今のところそうは思ってないけど)
非自発的と捉えてるようなのでそのあたり読まれた方がいらっしゃったらお聞きしたい。 - 3 :すりらんか:2002/01/27(Sun) 21:19
- >玄田先生の本
私も興味アリです.黒木掲示版などでもとり上げられていましたので下はリンク.
若年層の失業の多くが(中高年と比較して)非自発的かどうかというのは私自身
もちょっとどうなんだろ?と思ってしまいます.暇があったら目を通そうと思い
ます.
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/2659/shohyo/jakunen.html
http://www.meijigakuin.ac.jp/~inaba/books/bks0112.htm - 4 :ぱっぱらぱー:2002/01/29(Tue) 23:36
- 昨今の就職事情としては、「総務省の労働力調査によれば1980年代の完全失業率は
15-19歳で4.1%、20-24歳では3.3%であった。ところが2000年には、それぞれ
12.1%、8.6%となった。この間、いかに若者をとりまく雇用環境が悪化したかを示
す」(大田聡一「若年失業増に対策急務」『日本経済新聞』2001年8月24日付<経済
教室>)ということです。
ちょっと長いんですが、引用を続けますと・・・。
「若年失業の増加の大きな部分が、学卒未就職者の増加のみならず、自発的離職によ
る失業増に起因している・・・。若者の転職行動は「七五三」といわれる。新規学卒
就職者が3年以内に離職する割合は中学卒で7割、高校卒で5割、大学卒で3割に達する
ことを意味する・・・。
・・・若年の非正社員〔フリーター〕化の背景として重要なのは、就業意識の変化よ
りも正社員の就業機会が減ったことにある。就業機会が減れば、離職率も減少するの
が普通であろう。ところが、若年層の自発的離職率は増加傾向にある。これはなぜ
か。
・・・企業は不況期に新規学卒者の求人を減らす。このため学卒者にとって自分の希
望通りの仕事や適性に合った仕事を発見する可能性が小さくなる。
・・・そうなると、不満を抱えている人が離職する可能性が上昇する。・・・〔こう
して〕長期不況の下で労働需要が回復しないにもかかわらず若者の離職率が上昇する
ことになる」。
このように、不況にもかかわらず、せっかく大学を卒業し
就職しても3年で3割の人が離職しています。
でもって、その主な理由は不本意就職にあるということです。 - 5 :すりらんか:2002/01/30(Wed) 00:29
- >ぱっぱらさん
確かにこれは不幸なことだと思うけど,やはり非自発的失業と考えるのは難しい
んではないだろうか?と言う感じですよね.ミスマッチがおきているがために自
発的サーチに入る人が増えているみたいな感じ.私の素朴な直観ともこれがやっ
ぱり合う感じなんですよね~. - 6 :ぱっぱらぱー:2002/01/30(Wed) 22:46
- 現在、日本経済はデフレを伴った厳しい不況の真っ只中にありますが、
一般的に言って国民の生活自体はこれまでの経済成長を反映して豊かになりました。
新卒者が3年以内に3割も退職しているということについては、
①不本意就職、②忍耐力に欠ける、③フリーター、派遣が社会的地位を確立してきて、
「いざとなればアルバイトもある。両親と同居してしていれば食うに困ることもないし」
と考える人が増えてきている、などと理由はいろいろと解釈されているようです。
前向きな理由としては、④山一などなど大企業の破綻が相次ぎ、
「これからは転職社会だ。性に合わない会社にいつまでも長居するよりは、
若いうちに確実なキャリアを身につけたい」と考える人が増えてきていること
もあるようです。
いずれにせよ、背景には、社会が豊かになってきていることがあるみたいです。 - 7 :ぱっぱらぱー:2002/01/30(Wed) 22:54
- ただし、1980年代後半~90年代初頭に大量に採用された、「バブラー」
と呼ばれる若手社員にはすでにりす寅の嵐が押し寄せているようです。
年功序列制度を採用する多くの会社にとって、りす寅効果が高いのは、
給料の高い中高年ですが、不況が深刻化するにつれて
(バブルに踊った企業だけでなく、いわゆる老舗企業の破綻も徐々に
起こってきているようです)、対象が若年層にまで広がってきているようです。
それだけ日本企業が切羽詰ってきているということです・・・。あう・・・。 - 8 :名無しさん2002:2002/02/03(Sun) 17:46
- 今30近くになる人たちは、仕事が忙しくなっているのにもかかわらず、
上が痞えているために昇進できず給料安いままで相当フラストたまって
ますからねえ。
日本的経営論の人事システムにおいては、日本企業には適切な内部昇進
システムがあるため、労働者の勤労意識が高い、と論じてましたが、人
員過剰な日本企業では、それが機能しなくなっているんですね。
それが機能し始める日が来るのか、あるいは相当数のグローバル企業の
ように内部昇進システムを放棄して、職階をあげるためには転職を通じ
たキャリアインプルーブメントが必要とされるようになってしまうのか、
トヨタをはじめとする一握りのエクセレントカンパニーを除けば、どう
も後者が現実化すると思うのですが、それならばしがらみの少ない若い
うちに転職を通じて一貫的なキャリアを形成しておいたほうがあとあと
有利だろうな、と肌で感じる人が圧倒的に多くなっているのではないで
しょうか。
日本でも専門商社の営業や特殊な経理職、コンサルタントなどでは、昔
から一般的でしたけどね。まあ40までにマネジャーとしてある分野では
会社を代表できるとかプロジェクトの責任を持つとかいうのを最終目標
にして、キャリアインプルーブメントを成し遂げていかなければならな
いという、けっこう大変な世の中になったのかな。
そういう層を相手にしてその上手を行かなければならない学校の先生は
もっと大変かも。 - 9 :名無しさん2002:2002/02/04(Mon) 11:42
- >5
非自発的失業でないとしても、何らかの対策は必要だろう。実際には難しいけれど。
でも、私の同期でも、大体就職して、5,6年になるわけだけど、辞めた人は結構いる。
ベンチャーに転職とか、資格を取って開業というのももいるけど、よく分からない奴もいるわけで、ミスマッチは増大しているのだろう。それに、終身雇用とかいうけれど、周りでは辞める人がこれだけ増えててきいるし、実質的に崩壊するのではとも思う。 - 10 :220:2002/02/04(Mon) 21:48
- このスレは、別スレでのすりらんかさんの質問に僕がまともに答えないから
立てられたように思えますが、再び、ややズレたレスを。
>潜在的な生産能力向上のために望ましい調整はどの様なものか
僕は最近の様々な事件(雪印の不正行為、H2国産ロケットの相次ぐ失敗、
臨界事故等々)を見ていると、日本人の労働力としての優秀さに明らかな
かげりが見えてきたように思います。70年代、80年代の日本の勤労者は、
いい加減な不正やミスをそれこそ根絶させるために働いてきたのではないか。
例えば、QC活動なども労働力そのものの質を高めてきたと思う。
ところが、バブル以降の日本人は、それまででは、信じられないようなミス
や不正を平然とやっているように思う。これは一体なんなんだ。
しかも、「ゆとり教育」と称して、義務教育の内容が削られていく。
例えば、円周率を3で教えると、計算力が低下し、注意力も落ちていくだろう。
先の労働時間短縮もそうだが、どうも、この間の日本の構造改革とは、
日本の優秀な国民性を潰していく、労働力の質を低下させているとしか思えない。
こうしたことのつみ重ねが日本の潜在成長率を落としている。 - 11 :名無しさん2002:2002/02/04(Mon) 22:30
- 昔から公害垂れ流していた。
その程度の組織論で、図体だけ肥大化し、テクだけ複雑になった。
ただそれだけだろう。 - 12 :名無しさん2002:2002/02/04(Mon) 23:17
- >11
あほ。
企業倫理と違う。 - 13 :名無しさん2002:2002/02/06(Wed) 07:20
- >>10
人的資本の劣化ですね。 - 14 :ぱっぱらぱー:2002/02/06(Wed) 21:40
- 僕は、構造改革とは端的に言って生産資源の再配分、
いわば国民経済全体で「選択と集中」を行うことだと理解しています。
これまでとは違う、持続的な需要が期待できる商品、サービスを生み出すには
それにかかわる人材も当然、これまでとは変わってくる、変わってこなくちゃいけない
ってことでしょう。
ですが、>>10が正しいとすると、そもそも新商品・新サービスを創り出す人材に乏しい
ってことになっちゃいますね。 - 15 :プロボーラー[プロボーラ]:2002/02/07(Thu) 14:47
- 1)人的資本の劣化
ちまたで西村先生とかが言っている数学云々の学力低下の話がありますね。人的資本の劣化だと。1/2+2/3=3/5とかってやつです。日本経済学会でも話題になってましたっけね。年齢を割引いて劣化の度合いはわかるんでしょうかね、しかし。1970年の大卒と2000年の大卒を比較して、知識量が減っているとしても、脳みその出来は分からんですね。知識なんて個体差が激しくて、学卒をベンチマークにした比較でもばらつきが大きすぎるようにも思うんですがね。
2)労働市場の再配分能力
が、低いことは長期雇用と年功賃金の文脈でよく登場してくるし、改革の対象として槍玉に上がりますけど、既存のシステムを壊して「さあ、移動しなさい」といっても無理でしょう。多分、(A)最終需要が拡大する中で、(B)新規企業のスタートアップコストを下げて、(C)既存企業に長く居るインセンティブ(退職金と保険)を改革する、という3点セットが同時に必要なんだと思います。
3)失業率
今の失業率で、どれくらいが「構造的」でどれくらいが「循環的」かという議論がありますけど、若年の失業が多いですね。で、企業での雇用機会がないから、人的資本の蓄積が心配されるというコメント(誰だったか忘れた)もあるみたいですけど、どうなんでしょうね。まあ、金はあんまりないだろうけど、企業で身につく、そこでしか役に立たない特殊資本を身に付けても、見かけ上の留保賃金が上がって、労働移動の障害になるだけという気もします。
もちろん、フリーターと呼ばれる間に、親にパラサイトして生産者としての職能を身につけなければ、それこそ中年になって困るんでしょうけどね。 - 16 :政治学者の卵?:2002/02/07(Thu) 16:54
- おひさしぶりです.
>>15
1970年の大卒と2000年の大卒を比較すること自体が無意味なのではないでしょうか?
世代別人口の差および大学定員の増加(およびモラトリアムとして大学に通うことの可能な
経済力を持つ階層の増大(笑))により,現在の大学はかつてでは入学が不可能な学力の
学生ですら,受け入れているのが実情だと思います.
だから平均にはまったく意味がないのでは?というのが私の感想ですね.
まあ特定の大学入学者に限定した比較ならば,まだましですかね. - 17 :名無しさん2002:2002/02/08(Fri) 00:59
- >知識量が減っているとしても、脳みその出来は分からんですね。
知識の問題ではなくて、「エートス」・資本主義を担う主体の精神の問題。 - 18 :名無しさん2002:2002/02/08(Fri) 02:03
- エートスもともかく、社会全般的に鳥瞰的な思考が欠如している気がします。
情報を簡単に取得できるようになったからか、断片の吸収は早いけど、
論理的構成力やエスプリが足りないというか。
鳥瞰的に対して虫瞰的と申しますか。
別に若いものだけではなく、小泉さんの支持率の急騰→乱高下をみても分かるように、
動物的ですね(最近若手の思想家が「動物化」という概念でオタクのデータベース型思考
を分析している)。
・・・と言っても、これ80年代から散々言われてきた紋切り型ですけどね。
詰め込み教育による論理的構成力の低下とか。 - 19 :プロボーラー[プロボーラ]:2002/02/08(Fri) 10:18
- >政治学者の卵さん
ひさしぶりですね。そうなんですね。1つは人口構成の変化と制度変化で大卒のカバレッジが変わる一方、(多分)質的な分布はいつもそんなに変わらないのではないかというのが仮定です。まあ、「最近の若い者は」という台詞が1000年以上続いているらしいんで、大差は無いんでしょう。
>17,18さん
他方、質的に変わらなくても、観測可能なものは知識量くらいですね。思考にレベルがあったとしても、私には計測方法がわからないんです。AさんはBさんよりも思慮深いというようなことは分かっても、Aさんの思慮深さは偏差値で60です、というふうには出てこないですから。それに、思慮深さは、対象物への関心の程度に左右されますしね。私なんか、食べるものと呑むものには思慮深いつもりですけど、それ以外では思考停止状態かもしれません。
ただ、指摘されている動物化→前頭葉的反応、は結果として増えているかもしれませんね。というのも、そういう能力を求められるような方法に社会が進んでますからね。それはそれで、いいとも悪いとも言えないんですけど、そういう反応傾向が高いと、同一情報が同時に広まる環境のもとではオーバーシュートしやすいんですよね。
あと、エートスは分かりませんね。少なくとも80年代以降に気風の変化みたいなものはあったと思いますけど、資質や気質が変わるような転換点があったとは思えないからです。 - 20 :銅鑼:2002/02/08(Fri) 12:52
- >プロボーラ氏
なんか、ミスが目立つぞ(藁
>「最近の若い者は」という台詞が1000年以上続いて
この爺の文句は、4000年前(3000年かもしれない)のエジプトのピラミッドの落書き(w
>されている動物化→前頭葉的反応
かな?前葉頭は論理的思考とか創造力とか中枢じゃなかった?動物は、大脳旧皮質(脳幹周り)しか無いんじゃない??? - 21 :プロボーラー[プロボーラ]:2002/02/09(Sat) 15:20
- 何れも師匠のおっしゃる通りです。でも、なんでミスが最近多いんでしょうね。うーん。酒量は激減しているのになあ。