不良債権の処理問題について
economy/0285 / 16 レス / 2001/06/08〜2001/06/19
- 1 :すりらんか:2001/06/08(Fri) 22:20
- 不良債権の処理こそが日本経済の回復への条件だといわれて
久しいですが,
・なんで不良債権が発生したのか
・なんで不良債権があるとやばいのか
・不良債権問題は景気向上への必要条件・十分条件・関係ないのどれか
について考えていきませんか? - 2 :すりらんか:2001/06/08(Fri) 22:22
- ちょっと,超越論的な話が続いたので身近(??)な現実問題が
懐かしくなってきた.遅まきながら小泉内閣記念でいくつかスレ
たてよっと. - 3 :プロボーラー[プロボーラ]:2001/06/09(Sat) 02:34
- たたき台です。
1発生要因
1)銀行の審査能力がないから
2)借り手がごまかしたから
3)担保価値が貸し手と借り手の範囲を越えて下落したから
1-1銀行要因(これまでは…)
1)大蔵省の行政指導と規制があったら審査も甘くて済んだしスプレッドも大きかったから
2)政府系金融機関が多いから後追いで商売になったから
3)名目成長率が高かったから間違えても時間が解決してたから
1-2借り手
1)大手企業はCP発行できるようになって中小企業ばかりになったから
1-3マクロ
1)日銀が金利を上げたから
2)政府が融資の総量規制をかけたから
2やばいわけ
1)必要なところにお金が回らないから
2)銀行がドンドンリスキーな融資に特化していく(可能性がある)から
3景気回復との関係
個人的には不良債権の比率で変化すると思ってます。これは銀行システム全体としてという場合と個別の場合がありますけど。
景気⇒不良債権、不良債権⇒景気、両方あってよく分からないし、私はVARってきな臭いなあっていっつも思っているんですけどね。不良債権って先ずは結果だからそれをどうしたからって景気が回復するわけでなし(十分ではないと)。
では必要かというとこれが「ある程度は必要」というレベルではないかと思います。システム全体と個別というところにかかってくるんですが、銀行の融資能力と不良債権の関係がリニアであれば、常に必要といえるかもしれないけど、以外とそうではなくて
ある臨界点を越えた場合にはこれを処理することが必要という話だと。臨界点はマクロ環境と市場条件で決まるんでしょうけどね。
関係が無いとはいえないですわね。少なくとも設備投資向け融資との負の相関がある程度報告されてますからね。 - 4 :すりらんか:2001/06/09(Sat) 23:35
- 不良債権問題はここでも何度か問題になってきましたが,私がしばしば思う
のは「もう銀行って駄目なんじゃ?」というところです.銀行の復活→間接
金融による投資の活発か→めでたしめでたし,ってシナリヲが書かれること
があるけど
・もたもたしてたら金融方式として銀行が見捨てられちゃうよ
・銀行がこのままだと,一時的に立ち直ってもまた繰り返されるだけだよ
と思うんですよね.また1-1でプロボーラーさんが書かれている点につい
ては宇沢編の開銀の本(金融システムがどうたら)に天下りの受け入れと不
良債権量について,びっくりして,後に怒りがこみ上げる実証が載ってるの
で面白いですよ.同じ本に追い貸しについても実証がでててこれもまたびっ
くらですよ. - 5 :名無し時々雨:2001/06/10(Sun) 07:33
- >天下りの受け入れと不良債権量(中略)後に怒りがこみ上げる実証
この論文自体は読んでいないのですが、以前天下りの受け入れと従業員の過剰雇用の
関係を信金のデータを使って検証した論文を読んだことがあります。
その論文を読んだとき、
1)天下りが監視当局と信金の馴れ合いを生んで経営の効率性を悪化させたのか
あるいは
2)何らかの要因で経営が不調ででそれがゆえに「天下りの受入」、「経営の非効率性」の双方を
誘発したのか?
の識別が相当難しいんじゃないかという感想を持ちました。
不良債権のケースでも同じ事がいえてしまうのではないでしょうか?
別に官僚を擁護するつもりは全くないのですが。 - 6 :名無し時々雨:2001/06/10(Sun) 07:41
- たとえば、TM銀行には優秀な人材がそろっていて、経営判断が(比較的)まともで、
ゆえに不良債権も発生させないし、天下りもびしっとお断りする。というストーリーも
あるんじゃないかということです。あくまでもステレオタイプですけど。
金融業界厨房ですので、爆撃してやってください。 - 7 :ドラエモン:2001/06/10(Sun) 20:33
- バブル時代の不良貸付自体は、ある意味でしょうがなかった部分はあるよ。相場と同じで、結局
みんなが同じ方向でバンドワゴンを追いかけるのは洋の東西を問わず同じなのはドット混むバブル
を見れば分かるとおり。
そもそも80年代初めに優良融資先が明らかに減り始めた時点でリストラ始めて戦線縮小を開始
する必要があったのだからね。
恐らく、最大の問題は債権の不良化が常識的には深刻になっても系列ノンバンク(特に住専)の
ような部分の損切りができなかったのが大きいだろう。
構造問題というなら、そうした背景にある「構造」を問題にしなければなるまい。つまり、一旦
権力を握ると過去の失敗が明らかになっても経営トップから落っこちないですむ。そいつがいつ
までも偉いから、問題を白日の下に晒して早期処理できないということ。つまり、ありきたりな
話だが、金融会社の経営は外部の風に当てておくメカニズムが不可欠だと言うこと。これって、
日銀も同じだけどな(藁 - 8 :すりらんか:2001/06/12(Tue) 00:45
- >>05さん
ただ1.2.どっちでも問題ですよ
天下り→非効率な経営→不良債権
不良債権→表面化防止のため天下り受け入れ→隠蔽
1.はもちろん問題外だし,2.についても「悪化したらO省OBにカネ握
らせればごまかしきれる」という思考が働くでしょう. - 9 :プロボーラー[プロボーラ]:2001/06/12(Tue) 05:42
- 不良債権⇒天下り⇒隠蔽のルートはアメリカのS&Lケースでも相当ペーパー(バーナンケ等)が出てますよね。
で、彼らのモデルは大蔵省の護送船団なり、その後の銀行不倒神話を維持するための隠蔽工作(黒いのからグレー、白いのまで色々ですけど)をPA問題(P=納税者、A=大蔵省)
として捉えてます。
預金者なり納税者が代理人の行為をモニター出来ないという点(これが構造問題)を解消しない限り、天下りを禁止するというようなことをやっても駄目なんでしょうね。 - 10 :名無し時々雨:2001/06/15(Fri) 09:26
- >>08 すりらんかさん
確かにどちらも問題ですね。
第三の珍説として
不良債権→てこ入れのため「有能」な官僚を受入→結局よくならず(官僚人材説)
をあえてあげると、不良債権が先か天下りが先かはやはり重要な気がするんですよね。
いや、東大法卒の「ジェネラリスト」官僚はマジでこう思ってたりするんじゃ
ないかとおもうんですよ。
すりらんかさんがご紹介くださった論文はその辺パネルとか使って順序を識別する
とかしているのでしょうか?(自分で読めという突っ込みが入りそうですが)
最も、不良債権→天下りが見つかった場合にはその天下りが隠蔽を意図したものなのか
それとも人材受け入れを意図したものなのかはまた別の手段を使って識別しなければ
いけないとは思うんですけど。
>>09 プロボーラーさん
金融の世界のPAって入れ子だなとおもいました。
P(銀行) A = P(大蔵省)A=P(納税者)
A(事業会社)= P(銀行) A = P(預金者)
って感じでしょうか? - 11 :すりらんか:2001/06/15(Fri) 11:57
- >第三の珍説として
>東大法卒の「ジェネラリスト」官僚はマジでこう思ってたりするんじゃ
た,確かに….でもそれに対する反論としては,
・大蔵省ではなく日銀から天下りを受け入れている銀行は不良債券が多い
という傾向が見うけられない.
・クロスではなくパネルで天下りがラグをもって聞いている(ただ,これ
は「数字には表れないが前から悪かった」との反論を許してしまいますが) - 12 :10:2001/06/17(Sun) 12:42
- >>11 すりらんかさん
>・クロスではなくパネルで天下りがラグをもって聞いている(ただ,これ
>は「数字には表れないが前から悪かった」との反論を許してしまいますが)
レスありがとうございます。クロスセクションの結果だけよりも天下り→不良債権
の論拠は強まりそうですね。「数字には・・」の部分は確かにありますね。これは
もはや天下りには影響を与えるけど不良債権には影響を与えないIV探すしか
方法はなさそうな感じがしますね。思い付かないですけど(悲)。 - 13 :名無し時々雨:2001/06/17(Sun) 14:31
- 議論の流れからズレた質問で恐縮なのですが、
文芸春秋4月号に載った現役若手官僚・小林慶一郎氏の論文(および直後に出版された単行本
『日本経済の罠』)によって、最近また「不良債権=諸悪の根源」説を振り回す人が増えた
ような気がするのですが・・・
個人的には、小林氏のような論法には違和感があります。
自分の考えは、ネット上で拾ってきた小林批判↓に近いのですが、その辺どうなんでしょう?
http://www.japanweb.ne.jp/fortune/aqua_data/back/eco201.html
http://www.japanweb.ne.jp/fortune/aqua_data/back/eco202.html - 14 :ドラエモン:2001/06/17(Sun) 19:46
- 不良債権問題が全ての原因という言い方は、99年に入って金融危機が一巡した頃から、旧大蔵
省の周辺で始まった理論武装の一環のようね。もっとも、金融行政の責任は大蔵にあったわけで、
そんな事言うのは自爆でもあり、どこまで大蔵とつながってるかは若干疑問無しとはしないが。
要するに、97年から始まった景気の劇的な悪化と危機の進行の原因として橋本財政再建路線=
大蔵省の金庫番思想責任説が有力となったため、それを否定する理論が必要とされ始めた訳だ。
そのうちの一派は「量的緩和派」の中にも紛れ込んでるし、他の一派は「不良債権不況原因説」
を主張しているといった具合。
最近の経済政策論争の面倒な所は、自己正当化の為の理論武装を大声で叫び、目新しいのは好き
なマスコミが飛びつき、結局は破綻して、エコノミストの信用失墜に貢献してるところやね(ハァ - 15 :プロボーラー[プロボーラ]:2001/06/18(Mon) 09:57
- 13さんの引用してるコラムマガジンは知ってたけど、原文を読んでないんだな。銅鑼先生の勢力図解は面白いけど、みんなそんなに「頭」良くないから分かってないとは思うんですけどね(笑)。
私は不良債権は問題だけれども、経済問題じゃないと思ってます、少なくともね。企業行動が所与の規制体制の中で最適化していて、体制変化に適応できなかった部分で不良債権(の累積)が発生していると。
いろんな意味で金融制度が公共性をもった財だから影響を与えているけれども、主要因が不良債権だなんていう主張に行き着くためにはそうとうの厨房ぶりを発揮しないと無理ですね。
不良債権が原因で設備投資が落ち込んだ分、金融制度不安で消費が落ち込んだ分、現金保有比率が高まって円高になり輸出が落ち込んだ分を全部試算したりしているなら面白いとは思うけど。 - 16 :名無し時々雨:2001/06/19(Tue) 05:09
- 最近1ヶ月ほど2chや財政資料などをネットでアサリ
通貨増即ハイパーインフレ論や構造改革=景気回復論から
脱皮できました。
小泉氏は大丈夫でしょうか?構造改革を突き進め大変な事にならないでしょうか?
不良債権処理とかなんかヤバメな感じがします。
でも金融緩和の重要性は、きっとわかっていると信じてます・・。
(決断するのは、日銀だけど・・。)