アメリカ経済のソフトランディング
economy/0150 / 21 レス / 2001/01/04〜2001/01/06
- 1 :すりらんか:2001/01/04(Thu) 18:55
- アメリカ経済のソフトランディングは可能だろうか?
いきなりの大幅利下げですね.さらに15兆円の減税も
考えているとか……アメリカ経済はそろそろ「いつ好況
の幕を下ろすか(降りるか)」を考える段階に来たよう
な感じです,というわけでのスレ - 2 :ドラエモン:2001/01/04(Thu) 22:32
- やばいよね。想定していた範囲内ではあるが、最悪の事態だよ。もちろん、急速な利下げが始まっ
たし、幸い黒字の財政を使って減税もできる(でも、これで効き目があったら新古典派や財政再
建派はこまるのではないだろうか(藁))。
アメリカの株価の総平均みたいな指数が去年で20%以上下落したらしい。つまり、メジャー・
コレクション(大規模調整=ウォール街の外では暴落という)の領域に入ってる。
しかし悩ましいのは、家計貯蓄率がマイナスで、経常収支が真っ赤だと言うこと。総需要拡大
政策とったらこれらはますます拡大しちゃうわけで、それがドル信任問題に点火すると全ては
オジャンになってしまう。
日本もアメリカも、向こう3ヶ月くらいが、本当の勝負時だろうな・・・ - 3 :すりらんか:2001/01/04(Thu) 23:41
- アメリカの家計貯蓄率の低さって昔から不思議なんだけど,
何であんなに低いんでしょうね.ライフサイクル説で考え
ても,今後の成長見込み(をうんと楽観したの)でも到底
正当化できるとは思えない??やはり最悪のシナリヲは
アメリカの景気後退
↓
金融政策が思ったほど効果を上げず,財政政策へ
↓
減税+経済成長の鈍化で再び財政赤字へ
↓
ニクソンショック再来
↓
日本経済は今のままで機関車の役割はたせず
↓
ぼっかーん
ですね.これのどれか1つでも断ち切らないと……グリンスパン
は強気な感じですが,あんな大幅利下げをやっちゃうぐらいだか
らそんなに楽観視はしてないでしょうね.日本のバブルの時は,
投資先を失った資産がバブル末期を助長した感じですが,アメリ
カに集まってる資産は,アメリカ内で行き場を失えばその他の国
に分散されるでしょうから「不況末期の株式ブーム」みたいな末
法状態は避けられそうな気はします.どうでしょう? - 4 :ドラエモン:2001/01/05(Fri) 00:08
- begin 寄り道
ライフサイクルって先験的には凄く説得力あるんだけど、現実に適用するとなぜこうなんだろうね?
日本だって、高齢化で貯蓄性向低下するっていう予言は10年以上前から有力(ロンドン・エコノ
ミストのエモット編集長著「日はまた沈む」その他)だけど、現実には逆でしょ。もちろん、いろ
いろ難しい計量経済学の手法使えばそう言う結果でるかもしらんけど、単純な観測と整合しない
ということになると、理論に裏付けられたロバストな予測の役に立つとは言えなくなる。
end 寄り道 - 5 :ろくでもない一言(謙遜):2001/01/05(Fri) 15:56
- アメリカの場合所得格差が大きい。
持っている人が貯蓄をしてても、
持ってない人が大半だから平均して貯蓄
が低いということはないんですか?
アメリカの場合、レイオフとかによくなる。
すると労働者は、長期的視野を持って貯蓄を
せずに、首になってる間だけしのげればいい
という考えをもつようになるのかも
あとクレジットカードで買い物をすること
がほとんどってところも貯蓄が低い原因? - 6 :ぺいぺい[ぺいぺい]:2001/01/05(Fri) 16:46
- 林文夫先生でしたっけ、アメリカの20%が
借り入れの制約の下にある、っていう家計の
調査を出したのって・・・とすれば、首切り
されるブルーカラーなどは、その階層の中に
に入ってるだろうから、貯蓄率をマイナスに
引き下ろしていないように思えるのですが。
グロスで資産を持った階層がそれ以上にグロ
スで借金をすれば、ネットで見れば、貯蓄率
はマイナスになります。だから、貯蓄率から
考えるなら、その階層の資産こそ、重要では
ないのですか? - 7 :ドラエモン:2001/01/05(Fri) 22:54
- >ぺいぺい氏
結果的に間違ってはいないけど、「グロスで資産を持っている人がグロスで借金すると貯蓄になる」
という言い方は危険だと思う。SNA上での貯蓄は、あくまでも所得マイナス消費。そうしないと、
キャピタルゲインの取り扱いで問題が起こることがある。
実は、現在のアメリカについてまさにこれが起こっている可能性がある。つまり、キャピタルゲイン
を含めて可処分所得を計算すると貯蓄率は変化してないと言う説。もしそうなら、20%位は株価が
下がってるから、急激にSNAベースの貯蓄率が上昇する可能性があるということになるわけ。 - 8 :すりらんか:2001/01/05(Fri) 23:27
- >銅鑼殿
GDPに入ってこないキャピタルゲインってことは含み益ってことですよね.
それだと(そいつを考慮するってのは)貯蓄率を出すときの分母を変えるっ
てことですよね.でもそれだと符号は反転しないんじゃないですか? - 9 :ドラエモン:2001/01/06(Sat) 00:32
- そうかしらん?分子はSNAベースの貯蓄だよ。これが負でもキャピタルゲインが大きければ
「主観的貯蓄」はプラスになりうるでしょ? - 10 :ぺいぺい[ぺいぺい]:2001/01/06(Sat) 01:00
- 分母の所得も分子の貯蓄も、キャピタル・
ゲインが増加すれば、上昇するのですよね。
ですから、分子の貯蓄のマイナスをキャピ
タル・ゲインのプラスが越えるなら、符号
反転も起きるし、貯蓄が元々プラスなら、
貯蓄率の符号は反転せず、ってことですよ
ね。ところで、SNAって、何のことなの
でしょうか? (すみません・・・) - 11 :名無氏:2001/01/06(Sat) 01:17
- キャピタルゲインってSNAベースの貯蓄に含まれないので
キャピタルゲインが大きければ、「主観的貯蓄」は正でもSNAベースの貯蓄は負になりうる。
しかしキャピタルゲインが小さくなると、SNAベースの貯蓄を増やさなければ
「主観的貯蓄」は正にならないので貯蓄率は上昇していく。
という理解でよろしいでしょうか? - 12 :ドラエモン:2001/01/06(Sat) 01:20
- 1)System of National Account 国民経済計算(GDP統計)
2)SNAベースの可処分所得をY、キャピタルゲインをC、貯蓄をSとすれば、主観的な
貯蓄性向は(S+C)/(Y+C)だから、分子・分母Yで割ると分子はS/Y+C/Y。
S/YがSNAでいう貯蓄性向だから、これが負でもC/Yが大きければ全体はプラスになりうる。 - 13 :ぺいぺい@厨房[ぺいぺい]:2001/01/06(Sat) 01:28
- >ドラエモンさん
あ、SNAって、GDP統計ですね。
ありがとうございます。貯蓄と含み益の
大小によって、主観的な貯蓄性向の符号
が決るのですね? 分りました。
すみませんでした。 - 14 :@:2001/01/06(Sat) 08:35
- これだけということではないですが、日本とアメリカの貯蓄率の差は
世代間の違いもあるんではないでしょうか?
日本で今お金を持ってるひとの多くは高齢のかたですよね。だとすれば、
まだ日本の経済が小さかった頃を知ってる人たち、小さい経済の中で
安定した生活をするのは貯蓄が必要ですが、今はそうでもない。
アメリカでお金持ってる人はもともと大きな経済でやってきた人だから
貯蓄が必要でない感じてる。
そのほかにも金融機関がアメリカのほうが進んでる(いい意味でも悪い意味でも)
福祉が充実してる。(これも、いい意味でも悪いいみでも)
比較的生活しやすい。(物価や不動産の値段)
なんかが理由としてあるんではないでしょうか。
もちろん文化の差というのもありますが、これはちょっと定義しにくいですよね。 - 15 :新世紀名無しさん:2001/01/06(Sat) 12:53
- SNAには
国民所得統計・資金循環勘定・産業連関表・国際収支統計・国民貸借対照表
が含まれる(国民経済計算書表)。GDP統計はそのうちの国民所得統計の通称。 - 16 :すりらんか:2001/01/06(Sat) 13:15
- >銅鑼どの
ありがとうございます.バカをさらけ出してしまいました. - 17 :ドラエモン:2001/01/06(Sat) 14:05
- 1)SNAとGDP統計
15氏の言うとおりで、書き方まずかったです。GDP統計を括弧に入れたんで良いかと思ったんですが。
2)未実現のキャピタルゲインと貯蓄
これって面倒な話ですよね。財市場の需給均衡条件として貯蓄投資バランスを考えるなら、未実現
のキャピタルゲインを貯蓄に含めるのは間違いだけど、主体均衡としての貯蓄(上で主観的と
言った物)を考える場合は含めないと変になる。今の日本はアメリカの裏返しで、実物面では
貯蓄過剰だけど、未実現のキャピタルロス(特にその予想)が膨大で、いくら貯蓄しても足りない
気分の人が多い。こうして、一種の累積的な不均衡過程が進行したのが97/98でしょうね。
その分、財政赤字は爆発的に増加する。まあ、これがいわゆるバランスシート調整過程。 - 18 :?:2001/01/06(Sat) 19:00
- ?
- 19 :ろくでもない一言(謙遜):2001/01/06(Sat) 19:13
- 主観的貯蓄率とSNAベースの貯蓄率の話は
面白いですね。勉強になりました。ありがとうございます。
>ぺいぺい@16さん
SNAベースの貯蓄率にはクレジットカードでの買い物や
住宅ローンの返済がマイナスで入ってこないのでしょうか? - 20 :ろくでもない一言(謙遜):2001/01/06(Sat) 19:23
- ドラエモン@17さん
>財政赤字は爆発的に増加する。バランスシート調整過程
とかかれておられますが
(S-I)+(T-G)=0だったらS↑→T-G↓という意味ですか?
(二つに分散させてしまいました。以上お詫び) - 21 :ドラエモン:2001/01/06(Sat) 20:41
- いや、変な用語を使ったりしてご迷惑をおかけします。論点は単純でして、未実現のキャピタル
ゲインは含まない普通の意味での所得をY、未実現のキャピタルゲインをCG、消費をCとすれ
ば「主観的」というか経済学的な貯蓄は、Y+CG-CですからY-CがGDP上での貯蓄Sで
すので、S+CGが主観的な貯蓄額(資産価値の予想増加額)ということになるだけのことです。
?@18氏、これで了解していただけますか?
で、ろく氏@20の質問ですが、財政支出Gと投資Iが所与であれば、貯蓄率の自律的な変化の
生じた後の均衡では税収が減っていて、民間貯蓄の増えた分だけ財政赤字が増えているという意
味であるとすれば(これ自体は正しいけれど)、私の書いた趣旨とは違います。
私の書いたのは貯蓄性向が上昇する場合、乗数効果全く効かないので、財政支出の増加は通常以
上の赤字の増加を招くという意味です。