日本経済の行くえと処方箋
economy/0141 / 24 レス / 2000/12/15〜2000/12/23
- 1 :ケーキと:2000/12/15(Fri) 21:58
- 日本では森内閣不信任案が否決され、景気対策路線が維持されることになった。
しかし新聞には財政改革を求める内容の記事もちらほらある。
省庁再編をきっかけに財政改革がはじまる可能性もある。
構造改革を持論とする橋本氏は特命相につき、野中氏も財政改革を推進するポスト
についた。自民党は景気が浮上したとき構造改革をおこなうつもりだろう。
景気対策のあとは構造改革をおこない、国民の期待に応え続けることが自民党の
ねらいだろう。ところでそのタイミングが問題だ。「ばらまき」と誹謗される
が適切な財政政策のおかげで景気が上向いてきたような印象がある。企業業績
もよくなり消費者心理だけが冷え込んでいる、そんな印象があった。ところが、
先日から不安の残るニュースが報道されている。ゼネコンの有利子負債がほとんど
減っていないことや、関西の銀行の倒産だ。来年は倒産件数が更新されると
予想もされているようだ。構造改革はまだ早い。構造改革に着手できる下地は
整っていない。着手すれば経済がぼろぼろになってしまう。しかもこの状況があと
1、2年も続くと予想されている。この手詰まりの局面でどうすればいいのだろう?
みなさんの知恵を絞ったご意見をお書きください - 2 :すりらんか:2000/12/16(Sat) 23:47
- 財政政策容認派のわたしが,いつも忸怩たる思いでいるのは,
景気対策という名を借りた既得権益の保護が目立つところで
すよね.傾斜生産方式とか言うまでもなく,高度成長前半の
日本の経済政策って,いつも「次の一手」にかける形で行わ
れていたわけですよ.新たなリーディイングセクタを育てる
公共事業こそ有意義(=もちろん景気浮揚策でもある)をや
らず,「景気対策」だけに注目した支出になっている.ここ
は「二兎を追って二兎を獲る」ことを考えていい局面だと思
うんですよ.新たなリーディングセクタがたちあがるンなら,
ゼネコンなんてどうなってもいいとすら言えるかもしれない. - 3 :へなへな:2000/12/16(Sat) 23:52
- 直接関係なのですけど、
ちょっとこの手の疑問という事で・・・。
日本がどうなろうと、生き残る事はできるわけで、日本がどうなるかとあなた(わたしも)
がどうなるというのは関係ないのではないのでしょうか。
世界がどうなろうと、その制約条件下で自分は全力で生きていくという風には
考えないのでしょうか。
なんか、景気が悪いから・・・とか、これからの日本は・・・という言い訳を周りで
聞いていて、まるで、自分=日本 であるかのように捉えて生きているひとって
おおいんですよね。
オリンピックとかでも大騒ぎするのは、日本金メダル=自分
というふうに、自分=日本みたいな錯覚があってはじめて大騒ぎが成立するのでしょうから。
わたしは日本がどうなろうとも必ず生き残る側にいくつもりだし、
オリンピックも絶対見ない非国民なのかな。
ほんと、ちょっとした疑問の横レスですみません。
でも、周りの人見ていると日本の将来=自分の将来って考える人が多すぎるのですよ。 - 4 :へなへな:2000/12/16(Sat) 23:56
- >すりらんかさん
「正義は滅びる、されど努力の日々」 秋山仁
いい言葉だなって思います。
でも、正論は勝てないのです・・・。 - 5 :すりらんか:2000/12/17(Sun) 00:07
- >なんか、景気が悪いから・・・とか、これからの日本は・・・という言い訳を周りで
>聞いていて、まるで、自分=日本 であるかのように捉えて生きているひとって
>おおいんですよね。
90年代前半にサラリーマンの挨拶が「バブル崩壊ですから」だった……みたいな
話ですね.こういうのいいわけにしてる人結構多いと思う.みんな納得の言い訳
ができたってのは心理学的にはいいことだったりして.たしかにこんなの関係ナ
シに,逆にこのがらがらぽんの恩恵で,実力を発揮している人は多い.良いこと
だとおもいます.ただ,経済屋が日本経済分析に群がるのは「こんな面白い事例
そうそうみれない」ってのがおおきいと思う.どうよクルッグマンさん.図星で
しょ.
>正義は滅びる、されど努力の日々
いかに正論が弱いかはここ30年の経済学を見れば一目瞭然かもしれない. - 6 :ドラエモン:2000/12/17(Sun) 00:27
- 青春の感傷だけど、フロムにならって、「正義は滅びるかもしれない。だから努力の日々」と
いきたいのうぉ~。 - 7 :へなへな:2000/12/17(Sun) 00:38
- >どらえもんさん
フロムって、エーリッヒ・フロムですか?
秋山せんせの話しのもとねたは、フロムだったのか・・・
持ってるけど読んでない系なんで・・・ちとはずかし。 - 8 :ドラエモン:2000/12/17(Sun) 00:48
- 秋山氏がフロムを読んだかどうか知らないけど、60~70年代前後の軟弱サヨ系高校生は、
フロムの影響大きい(含むワシ)。「自由からの逃走」とかね。今になると、精神分析学と
マルクス主義と社会学で作ったキッチュ(パイみたいなの)だということが良くわかって、感激
していた自分の厨房振りを恥じるばかりだ・・・。だけど、フロムのユダヤ教の解釈(きっと、
マルクス系ユダヤ教?だろうけど)によれば、世界の運命は人の手で変えられるそうだ。だから
努力と人生に意味が生まれるそうだよ。
この辺りは、自由意志論とのからみで、へなへな氏の得意分野ね(w - 9 :プロボーラー:2000/12/17(Sun) 03:31
- 「日本=自分」という前提での議論が心地よくないのは理解できますが、first-cutのアプローチとしては、結論をそうそう歪めないように思います。「私」は「国家」から離れても生き長らえるって
いうのは、どのレベルでの議論かにもよりますが、概ね無理でしょう。生き方とそのレベルにもよりますけど、経済的には多少、政治的には絶望的に制約される「外国人」として、流浪することを容認すれば別でしょうが。
へなへなさんのことを非国民とは全然思いませんが、世界が「私=○○国人」というルールで仕切りをもっている以上、ある程度の同値性が常に成立するように感じます。例えば、日本が良くなれば自分にも(多少は)恩恵がくる(かも)というのはありえる話
ですけど、自分が良くなれば日本も良くなるというのはほとんどない話なので。合成の誤謬でしょうか。 - 10 :ケーキと:2000/12/17(Sun) 17:06
- 「公共のことがらに関心を持つことには意味はない。
個人の考えは公共には反映されないからだ。」というのがへなへな
さんの考え方で、それにたいしてプロボーラーさんは、
「公共のことがらは個人に外部性を及ぼすから、個人の効用関数に
公共のことがらは入っているはずだ。だから関心をもつのは当然」
と整理できると思います。(そのままかな?)
ところですりらんかさんの「ゼネコンつぶしてITで行こう」
という考えには無理があるような気がするのです。ゼネコンに銀行が
お金を貸しまくっていて、その追い貸しまでやって、ゼネコンを
潰して貸したお金がほとんど帰ってこない事態を避けようとして
いますね。だからゼネコンが潰れることは銀行が潰れることをもたらす
わけでして、銀行が潰れることは、ほとんどの中小企業と大企業の
大半が資金返済を早急に求められるということですね。(直接金融は
そんなに多くはないでしょうから)
倒産件数がうなぎ上りにあがり、その結果失業率が10%をはるかに超え、
失業手当ての額が多くなり、失業保険の受給額ですらカットされて、
他方、財政赤字は膨大になってしまい、財政政策を行える資金すらなくなって
しまう。手詰まりでしょう。 - 11 :ドラエモン:2000/12/17(Sun) 17:44
- なんのための公的資本注入か?何、資金がない?マネタイゼーションがある!!
- 12 :ケーキと:2000/12/17(Sun) 18:24
- 公的資本注入や、日銀による国債引受をすると、円が落ち、外資が逃げる。
結局株価を政府によるお金の発行で支える構図になる。国の借金も、国が
お金を発行してそれで支払うこともできるでしょうが、そうすると、日本に
どの国も投資してくれなくなる。貨幣の増加によってインフレがおこるか
どうかはわからないが先行きが暗くなりそうな気がする - 13 :へなへな:2000/12/17(Sun) 19:49
- ドラエモンさん本気?
わたしも、ずっと、マネタイゼーションって頭の片隅にあったのですけど
何となく変なかんじがして・・・ - 14 :ドラエモン:2000/12/17(Sun) 20:41
- だって、日本は貯蓄不足ではない=外国からの資本流入はいらない=通貨安になっても困らない
インフレだって、今はデフレなわけで、ちょっとくらいはなんともない・・・
もちろん規模をどのくらいにするかは議論あるだろうが、マネタイゼーション自体は別に変な
政策ではない。それどころか、ケインズ派なら大抵賛成するはず。 - 15 :すりらんか:2000/12/17(Sun) 23:17
- >「公共のことがらは個人に外部性を及ぼすから、個人の効用関数に
>公共のことがらは入っているはずだ。だから関心をもつのは当然」
これはちゃうでしょう.最講義の公共財の問題.あと個人の効用関数
にはいちゃってたら外部性ではないんでは?
>ゼネコンに銀行がお金を貸しまくっていて、その追い貸しまでやって、
>ゼネコンを潰して貸したお金がほとんど帰ってこない事態を避けよう
>としていますね。だからゼネコンが潰れることは銀行が潰れることを
>もたらすわけでして、
得意ネタが来たぜい.これをいう議論多いんだけど,これなんかおかし
いよね.これが通るってことは,改革は一切やらずに改革をやれという
のは無理ですよ.ゼネコンを救済すると今後ゼネコンががんがん儲かる
ってんならはナシは別だが,そうでないことは明らか(と私は思ってる)
な以上,そいつはサンク済みの話だ.次に銀行.ゼネコンはホントはど
うでもいいけど銀行のためにゼネコンを守るってのは経済学的にはおかし
いよね.なら銀行を直にすくえばいい.具体的には特定融資を劣後させ
てやる.ただこれは銀行に「今後もソフトバジェットだぜ」とシグナル
を出すことになってしまうかもしれない.銀行が銀行にもどることがなん
としても必要というなが私の考えなので,この方針にはもう一考必要か
もしれない. - 16 :プロボーラー:2000/12/18(Mon) 04:43
- >アプローチの問題(09)
あれは、アプローチの問題です。へなへなさんの感覚の方が正解だけど、世の中の人が国と自分を同値化して喋る悪癖は、意外と結論を変えないっていう
程度の話です。結論が変わらないからといって正しいかといえは、そうでないのも事実で、ちゃんとしたprocess tracingが必要なのはいうまでもないです。
>銀行、ゼネコン、公共事業
ゼネコンがつぶれると銀行が云々というのは、ゼネコンへの貸出が飛ぶから、その分、銀行のNWが減って金融不安になるっていうロジックでしょうね。でも、
銀行の正味資産減は、ぐるぐる回してマクロに練りあげると、家計の資産減にしかならないから、金融不安が必ずしも起こる必要はないわけです。要は、ゼネコンの債権を国債と等価交換
すれば良いと。
そして、その国債を日銀が買い上げれば、物価も上がりそうなもんですけどね。これに併せて日本がGNPの5%くらいの円借款をアフリカにでも出して、日本企業に全部受注させれば
一発で景気回復しそうですけどね。まあ、モラルハザードが云々という点は新聞屋さんに任せておけばよいということで。 - 17 :イナゾウ:2000/12/18(Mon) 18:04
- 日本は今後5年間に渡って、150億ドルの「IT資金援助」を発展途上国に
対してするそうですが、日本の企業が全部受注できれば、そりゃあ景気は良く
なると思いますけどねえ。
でも実際は、アメリカや欧州のIT関連企業が「日本の150億ドルの資金
援助分を視野に入れて経営計画を練っている」とか聞くと、あまりそういう事
に大きな期待はできないんじゃないかと思ってしまう訳です(藁)。そんな金
があったら、まず国内に資金を投入すべきですねえ。 - 18 :プロボーラー:2000/12/18(Mon) 19:02
- イナゾウさん、上の話は「円借款」が隠しアジです。無償供与ではありません。ダメな日本で負債を増やすよりは、有望なる途上国に投資をしようと。
まあ、アフリカが有望かどうかは別の話ですが。 - 19 :ケーキと:2000/12/19(Tue) 04:16
- 円借款が輸出を増やすことは理解できますが、
国債とゼネコンの社債か株式を交換するというのはどうも。
そのつけは将来の税金となるわけで、国がゼネコンを経営できるほど、
民間の業務に長けた人がいるわけではないでしょう。せいぜい
リストラをして、収益をいくらか上げれるようにして売り出すか。
(長銀と同じようになんとかかんとか管理機構に入れてしまう)
それくらいでしょう。いずれにせよ。税金はすごい金額になります。
もう財政もどうしようもないところに来ているので、政府もゼネコンを
放っておくしかないのでは? - 20 :ケーキと:2000/12/19(Tue) 04:25
- すみません。書きこみまくっています。(一度に書けばいいものを馬鹿だな僕は)
不良債権があるからゼネコンの有利子負債の償却が進まないので、不良債権自体を
なくしてしまえばいいかもしれない。土地の価格が上がるようにインフレを起こして
投機対象として土地が魅力的であるようにする。インフレを起こすと、貨幣を誰も
持っていたくないので、急いで消費をしたり、同様に値段があがる土地を買いたがる。
すると不良債権はなくなる。土地の上に書かれた信託(という表現があるのだろうか?)
がもっと広がるようにして、一般の人も気軽に買えるようにすれば、小口の人でも
土地の購入に参加することになる。 - 21 :プロボーラー:2000/12/19(Tue) 09:10
- だから国債との交換するのがいいんでしょう。インフレになるでしょ。
日本は低血圧なんですよ、それも相当巨漢の。資産価値に対してマネーが足りないんですよ。
日銀は日本の潜在成長力を低く見積もりすぎているから、90年代に絞りすぎたんではないでしょうか。
で、90年代に起こったことは、リアルの調整(低位のフロンティアへのトランジッション)だと見ています。
もう手遅れかもね。 - 22 :ケーキと:2000/12/19(Tue) 18:37
- 国債との交換はプロボーラーさんのおっしゃるとおり、
企業にモラルハザードもたらすとか非難されるので無理。
ゼネコンを救済して他の企業を救済しない不公平感が
非難のおおもとにある。だからただたんに貨幣供給を
増やす。これにはインフレターゲッティングとはいう
名前を与えればいいでしょう。 - 23 :ケーキと:2000/12/22(Fri) 21:55
- (上げるための思いつきのような書き込みです)
インフレを起こすのは、景気対策として直接的な手段ではないから、
効果がすごくあるというわけではないでしょう。また、
インフレを起こす政策は逆進性の強い政策ではないでしょうか?
低所得層を救済するような措置をとったとしてもそこからもれる
低所得者はいるので逆進性が強く反対。
銀行が負債を負うことで得をしたのは、土地などの資産を高値で
売り逃げできた資産家だろうから、所得税や(一時的な収入に掛かる税)
の税率をあげ、相続税もあげて、そこから歳入を増やして、そのかわり
PKO(銀行に資本注入)をして、銀行が倒産しないようにするというのは
どうでしょうか?(前に他の方が書いていたことかも知れないですが)
(さらに言えば、その見かえりとして銀行に株式持ち合い解消をさせにくく
するように約束させるというのはいかがでしょうか?) - 24 :すりらんか:2000/12/23(Sat) 12:06
- >インフレを起こす政策は逆進性の強い政策ではないでしょうか?
これは正反対です.インフレが起きたときに損を引くのはどんな人でしょう.
(ついでに得をするのは…)むしろ強い再分配効果があるのが反対論のひと
つの根拠だと思いますよ.
企業も得をするところが多いと思うけど,企業と人を対立的に捕らえるのは
あまり感心しない議論です.さらに企業への負担解消が逆進だというのもち
と納得できかねる理屈だと思いますが.