銀行税を経済学的に見ると?

economy/0003 / 19 レス / 2000/08/20〜2001/09/23

1 :名無しさん@匿名キボーン:2000/08/20(Sun) 15:38
いわゆる銀行税を経済学的に見ると
どのようなことになるでしょう?
2 :すりらんか[すりらんか]:2000/08/20(Sun) 18:40
銀行税っていうか外形標準方式の税金を銀行にだけ
適用するという,慎ちゃんの大決断ですね.銀行は
昔からみんなに嫌われているので「大衆」も大喜び
…さすが天才ポピュリスト.中小企業のおやじとか
「貸してくんない」って超単純な理由で銀行だいき
らいだもんね.

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3 :すりらんか[すりらんか]:2000/08/20(Sun) 18:50
国が税金をかけるときにその方法の根拠となるのが,
応益説と応能説です.前者は,公共サービスからう
ける便益に料金払え……それが税金という考え方.
一方,応能説は国を支えるのは当然で,その力があ
る人間がそれを負担すべきであるってかんがえかた.
応益説は伝統的な近経の思考だし,これは社会契約
説までさかのぼれる.一方,応能説はドイツ流の考え
方に根っこがあり,累進税なんかはこれが根拠でしょう.

銀行の経営規模が大きいと言うことは,それに従って
享受する公共サービス,警察による有形無形の警備とか
とくにだよね,は大きい.たくさん公共サービスの恩恵に
預かるンだからその料金もたくさん払えというのは私は
納得です.ただ,銀行だけってのはおかしい.企業全体に
対し,法人課税は外形標準でってなら「すごい」とおもう
んだけど,今回の話は何か慎ちゃん一流の人気とりのきも
します.ただし,大きな一歩ではあるでしょう.

でも,これは東京だから出きる話.どの企業も東京を撤退
するなんて出来ないに近いモン.これを地方でやったら,
企業が逃げてオしまいという気もする.これからの地方税
のあり方の1つとして全国的な導入を考えるというのが
建設的方法ではないかと思います.

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4 :ブリキ:2000/08/22(Tue) 10:43
外形標準課税をかけられているところは、どこも経常的に利益が出にくい企業(保険会社、水道会社)。
会計的にそうなってしまうらしい。単なる報復だと私は見ています。
5 :お腹ポコポコ:2000/08/22(Tue) 13:15
>3
>国が税金をかけるときにその方法の根拠となるのが,
>応益説と応能説です.(中略)
>一方,応能説はドイツ流の考え
>方に根っこがあり,累進税なんかはこれが根拠でしょう.

累進課税は、必ずしもドイツ流の考え方というわけではありません。
基数的効用、貨幣の限界効用逓減、共通の限界効用関数を仮定し、
課税による犠牲を最小化しようとすると、当然限界犠牲の均等が条件となり、
その結果極めてラディカルな累進課税を導出したしまったのが、エッジワース。
ピグーもそれを積極的に踏襲していくわけですが、基本的に累進課税論は、
課税に関するイギリス的伝統(ミル以来の)と言ってよいと思います。
このような伝統は、「公共サービスは不生産的なものである」(スミス)
と見なし、公共サービスの受益と負担の関係に無関心である(そして、
もっぱら課税による犠牲にのみ注目する)ことの裏返しとも言えます。
最適所得税論もインプリケーションは逆ですが、この観点からは同じ系譜です。

応益説は、無論社会契約説に遡ることができる思想ですが、
国家が提供する一般的利益ではなく、個別的公共サービスへの対価
としての応益説は、イタリア、オーストリア、或いはスカンディナビアの
財政学者によって発展させられたものです。
マスグレイブがそれらをアメリカに持っていき、公共経済学になりました。

後半の議論は全く賛成です。
6 :お腹ポコポコ:2000/08/22(Tue) 13:18
>4
>単なる報復だと私は見ています。

すみません、誰の何に対する報復ですか。
現在、法人事業税が外形標準課税となっているのは、経常的に利益が
でにくいというよりもむしろ、通常の「利益」概念が成立しない場合
(つまり利益の獲得を目的としない会社)と私は理解しているのですが。
7 :ぽけっと2000:2000/08/22(Tue) 20:12
夏の幽霊のようにひさしぶりに出てきました(笑)。2chのすりらんか教授の
スレッドをたぐってここにきましたが、ここが流浪の旅の終着点になるんでしょ
うか。2編のunstabilityはなんともなりませんねぇ。せっかく経済板としてdominance
がとれるところだったのにね。

>3 国が税金をかけるときにその方法の根拠となるのが,応益説と応能説です

現在の法人税の構造を見ると、法人所得税(国税)と法人住民税(地方税)が応能原則に
法人事業税(地方税)が幾ばくかは応益原則に従っているということができるとおもいます。
因みに税率はそれぞれ30%、5.19%(=30%x17.3%)、9.6%に概ね
なっています(事業主体の規模などにより異なる、また事業税は費用参入可)。

僕は税の専門家でもなんでもないですが、個人的には地方税部分くらいは全部応益課税
にしちゃってもいいんじゃないかとおもいます。(つづく)
8 :ぽけっと2000:2000/08/22(Tue) 20:25
ここはかるくていいですねぇ。

あ、ここは外形標準の話でしたね。銀行はいやがって負け戦の反対キャンペーン
やって結局老獪なポピュリストの石原さんにひねられちゃったけど、むしろ賛成して
そのかわり5年の時限立法はやめろよなっていったほうがよかったとおもうのです。

だって、外形標準だと利益規模にかかわらず一定の税金はらえばいいわけでしょ。
将来国際的に競争力のある銀行になるんだ、ROAやROEもあげるんだとか言ってるんだから望むところじゃないのかあ。
理屈からして銀行「だけ」にかけるのはどう考えてもおかしいわけだから、じゃあのんでやるけどさぁ、税率はもっと低くしろよな、
全員に共通の尺度でみなおすときにはこっちもかんがえてやるからとか、何で言えなかったんでしょうか。
9 :ぽけっと2000:2000/08/22(Tue) 20:48
>これを地方でやったら,企業が逃げてオしまいという気もする.これからの地方税
>のあり方の1つとして全国的な導入を考えるというのが・・・

結局課税標準をどこに置くかになるとおもいます。儲かっている企業にとっては
絶対定額制=外形標準のほうがいい(儲けるほど実効税率がさがる)はずなので
むしろincentiveになるかもしれません。国際的に最近問題になっているTax Haven
(税金天国と訳すと厨房と罵られます)はみんな「外形標準課税」です。

課税標準を各地方に決めさせて地方同士競争させたり、沖縄などの特定地域はむしろ国のほうから
TaxShelterとして低額かつ定額の税にしてやれば、補助金出すよりよっぽど有効だとおもいます。
ミクロ=ゲーム論的にいえば、地方活性化のためのインセンティブ・メカニズムの
設計ということになるのかな。

ちなみにユーロ圏では通貨を統一してしまったのに税制がばらばらなままだったのを
逆に一生懸命「統一」しようとしています。やっぱもともと違う「国家」だから
自分とこからは逃げ出してほしくないんですよね。しかし特定の国が自分だけ
抜け駆けして企業誘致をすすめる誘因も常に存在している。国家間のエゴの馬鹿さ加減を逆手にとっていわゆるTreaty Shoppingをすることもヨーロッパでは一般にスマートなことだとおもわれてるのでこういう「かしこい」連中(投資銀行や会計事務所)に出し抜かれないように国もいろいろ
努力して国家間パネルがあったりします。経済学・ゲーム論的に分析する対象としては
政策インプリケーションも出しやすそうななかなかも白い分野ですよね。
10 :ぽけっと2000:2000/08/22(Tue) 20:50
ひさしぶりにカキコしたので話が支離滅裂だな・・。ご勘弁のほどを。
11 :すりらんか[すりらんか]:2000/08/22(Tue) 22:54
>ぽこぽこさん
うーん.ちょっと油断していたらばっさりやられた.
ぽこぽこさんの言うとおりです.良い板では気を抜
くなというのを忘れてた.
>ぼけっと2000さん
>沖縄などの特定地域はむしろ国のほうから
>TaxShelterとして低額かつ定額の税にしてやれば、
>補助金出すよりよっぽど有効だとおもいます。
大賛成.地域振興・日本の経済地図の塗り替えを,
どうにかしてやるためには直接的な手法は難しいで
しょう.それに較べて,インセンティブ誘導は,民
間という政府より遙かに大きいものの力をかりて事
を運ぶ手法です.企業が動けば経済地図も充分変わ
る可能性がある.

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12 :名無しさん@匿名キボーン:2000/08/22(Tue) 22:56
>ぽけっと2000
外形標準課税って定額制なんですかぁ。『銀行業等という特定の業種について業務粗利益を課税標準として導入する』という意味が定額制ということなら僕はスゴイ賛成です。
その方がインセンティブは絶対上がりますね。今まで反対側だったけどスゴイ賛成です!!!
13 :ぽけっと2000:2000/08/22(Tue) 23:36
>12さん
外形標準課税って定額制なんですかぁ。

残念ながら(?)なにを「外形標準」に選ぶかで異なりますよね。石原さんのやつが12さんのおっしゃるような書かれ方を
されてるのなら、定額にはなりませんよね。
僕がイメージしていたのは法人住民税均等割りみたいな考えです。本来は赤字のひとでも
社会的公共財の恩恵は受けてるんだからそれに見合うお金は払ってよねという
はなしなんだから、すくなくとも何らかの利益に連動してそれを「外形」標準にしてるのなら
ずるい話しだなぁ。僕は応益との親性が高い税なのだから、日本でいう均等割り、
TaxHavenなどでの定額事業税(毎年かかる)が「外形標準」における普通だとおもってましたが。

普通は資本金や従業員数、負担社会保険料などを基準にかけるのだとおもいます。
ヨーロッパの例では、利益ではなくて、費用のx%というかけ方をしているケースが
あります(オランダなど)。この方式だと費用を減らして儲ければ2重においしい
ことになってやる気がでますよね。
14 :ぽけっと2000:2000/08/22(Tue) 23:41
他の国の常識が日本にそのままあてはまるわけではないんですねぇ。石原課税の正確な文章を
読まずにカキコした厨房である自分を反省しています。ただ、ここでカキコさせてもらったように
外形標準という考え方自体はもっとpromoteすべきなのです。日本はとれるところから
とっちゃえ(応益)という考え方が強すぎますよね。
15 :ぽけっと2000:2000/08/23(Wed) 16:47
昨日の話の続きを少し。石原銀行税は(i)銀行だけ狙い撃ちしていること、(ii)
粗利益ではあっても「収益」側に結局課税していること、の2点でたしかにずるいです。しかし一方
外形標準の考え方をうまく導入すれば、企業として頑張って儲けるためのインセンティブ・メカニズム
の設計につかうことができるはずです。

まあ、石原税の場合でも、粗利益ベース(例えば貸付収益-預金支払利息、街中のお店や製造業なら
売上高-仕入原価)で課税していますから、ここから引かれる費用項目(人件費とかね)を節約すれば
after taxのネットの収入は、がんばってコストを減らすほど増えるので「定額税」的な色合いはもちろん
持っています。でもこれじゃあ縮小均衡しろって言われてるみたいであんまりやる気でないですよね。

イギリスが一度やろうとしてこけた人頭税がまあ究極の外形標準課税(人である限りかかってくる(笑))ですが、
このばあい人件費などの費用側を外形標準とする交渉はやってもよかったとおもうんですが。

この場合設備投資とかにネガティブに働くんじゃないかとか言う人もでてきそうですが、税金という自分の
ものにならないお金を支払うというのはどのみち企業のやるきを幾ばくかは削いでいるはずですから、どっちのほうが
やる気が相対的に削がれないかということで考えるべきだとおもいます。
たとえば設備投資でお金かけて税金もふえても、その結果すごく儲かるんならあとは丸儲け(?)に
なるわけですから、僕は利益に課税するより費用側に課税すべきだとおもいます。

おまえはなんとひどいやつなんだと石が飛んできそうですが、こうすれば儲かんない企業がよりはやく
淘汰され、競争力のある企業だけ相対的に生き残っていけるとおもうんですけどね。

社会厚生の再配分メカニズム設計はほかでかんがえればいんじゃないでしょうか。
16 :ぽけっと2000:2000/08/23(Wed) 16:51
政府の人たちの「苦悩」と熱い議論(笑)はたとえば
http://www.mof.go.jp/singikai/zeicho/gijiroku/zc046a.htm
でみることができます。為ご参考。
17 :ぽけっと2K:2000/09/12(Tue) 14:21
日経新聞9月12日 都の外形課税 21行,来月にも提訴 他県への波及をけん制
一方で、一面、大阪府が法人増税 「均等割」を2倍へ素案

だそうです。大阪府の法人住民税は純粋な増税で他のインセンティブを保つような減税や控除のかくだいはありません。
たんなる政治問題でなく、経済学的に意味のある企業のやる気インセンティブの設計をするとかいう発想にならないんでしょうか。
いづれにせよ熱い戦いになるか?注目です。
18 :名無しさん@超合金:2000/09/13(Wed) 22:10
石原某がんばれ。
19 :名無しSeptemberLove:2001/09/23(Sun) 17:00
石原ちんちん